天白こどもアレルギークリニックの頭のかたち外来|天白区の小児科・アレルギー科・小児皮膚科

天白こどもアレルギークリニックの頭のかたち外来|天白区の小児科・アレルギー科・小児皮膚科

〒468-0056
名古屋市天白区島田5丁目101番地
ドラッグスギヤマ1F

頭のかたち外来 BABYHEAD

頭のかたち外来について

赤ちゃんの頭のかたちご相談ください

赤ちゃんの頭のかたちは、生後の生活環境や寝る向きの癖などによって、左右差(斜頭)や後頭部の平坦化(短頭・絶壁頭)が見られることがあります。
「頭のかたち外来」では、赤ちゃんの頭のゆがみに対して、体位の工夫(体位変換・タミータイム)やヘルメット治療を行い、頭のかたちを改善していきます。
赤ちゃんの頭のかたちが心配な場合はお気軽にご連絡ください。

頭のかたち外来は予約制となっております。
お電話もしくは窓口にてご予約ください。

頭のゆがみについて

赤ちゃんの頭の骨は、出生後しばらくは柔らかく、脳の発達にあわせて大きくなっていきます。
この時期に寝る向きの癖や同じ方向への圧迫が続くことで、頭のかたちに左右差や偏りが生じることがあります。
これを「体位性頭蓋変形」と呼び、状態により3つのパターンがあります。

斜頭症

頭の後ろの左右いずれか一方が平たくなり、頭が斜めに歪んでいる状態です。耳の位置のずれや、おでこの出っ張りの非対称などが見られることがあります。寝るときの向き癖が原因となることが多く、最もよく見られるタイプの変形です。

短頭症

後頭部全体が平らで、頭が幅広く短く見える状態です。仰向け寝の時間が長く、頭全体が均等に圧迫されることで起こります。日本人に比較的多く見られるかたちとされ、「絶壁頭(ぜっぺきあたま)」とも呼ばれます。

長頭症

頭が前後に長く、細長いかたちをしています。側臥位(横向き寝)や、早産児に多く見られることがあります。外見上、頭頂部が尖ったように見える場合もあります。

頭のゆがみの影響

赤ちゃんの頭のかたちのゆがみは、見た目の問題だけでなく、将来的な発育や生活に影響を及ぼす可能性があります。
軽度の場合は経過観察ですむことが多いですが、ゆがみが強い場合には、見た目や機能に影響を与える可能性があります。

将来的な整容面への影響

左右の後頭部のかたちや、耳の位置・おでこの出っ張りなどが非対称になると、髪型が決まりにくい・眼鏡やヘッドギアが合いにくいなど、成長後にも見た目に影響を与えることがあります。

あご・噛み合わせへの影響

頭蓋のゆがみにより、あごの成長や歯並びに左右差が生じる場合があります。噛み合わせのズレや、咀嚼(そしゃく)バランスへの影響が将来的に問題となることもあります。

視覚・聴覚の発達

斜頭が強い場合、まれに眼の位置のズレ(斜視)や中耳炎のリスクが報告されることがあります。顔面や耳の配置にもゆがみが出ると、こうした器官の働きに影響が出ることがあります。

治療方法

赤ちゃんの頭のかたちは、生後数か月間の環境や姿勢によって影響を受けやすく、向き癖や仰向け寝が続くと、左右差や平坦化などの変形が見られることがあります。こうした「体位性頭蓋変形」に対しては、早期からの適切なケアや治療によって、改善が期待できます。

軽度の場合

日常の抱っこや寝かせ方を工夫する「体位変換」や、うつぶせ遊び(タミータイム)などの家庭でできるケアによって、頭のかたちを整えていきます。

体位変換

赤ちゃんの頭の片側ばかりに圧がかかると、斜頭や絶壁頭の原因になります。体位変換とは、寝かせ方や抱っこの向きを日々工夫することで、頭部への圧力を分散させる方法です。

体位変換の方法
  • 同じ方向ばかりを向いて寝ないように、左右交互に向きを変える
  • ミルクや授乳の際も、抱っこの向きを変える
  • 寝かせる位置を少しずつ調整して、自然に首を動かすよう誘導する
タミータイム

タミータイムとは、赤ちゃんを起きている時間にうつぶせにして遊ばせる時間のことです。首すわりの練習にもなり、後頭部への圧を減らすことで頭のゆがみ予防や改善につながります。

タミータイムのポイント
  • 生後すぐから1日数回、1回1~5分程度からスタート(徐々に時間を延ばす)
  • 柔らかいマットやタオルの上で、保護者がそばで見守りながら行う
  • 赤ちゃんが嫌がらない範囲で、楽しい時間として取り入れる

中等度以上や改善が乏しい場合

ゆがみが中等度以上の場合や、理学療法だけでは改善が難しいと判断された場合には、頭のかたちを整える専用の矯正ヘルメットを使った治療を行います。成長に合わせて調整しながら、数か月かけてバランスの良い頭蓋形状を目指します。

ヘルメット治療

赤ちゃんの頭のかたちを整える専用の矯正ヘルメットを1日23時間、2〜6ヶ月前後装着する治療法です。変形した部分の成長を促し、頭全体のかたちをバランスよく整えることを目的としています。1998年に米国で初めて医療機器として承認され、日本では2018年に承認された治療法です。

当院が使用するヘルメット
(ベビーバンド)の特徴

完全オーダーメイド

3Dプリント技術を用いて一人ひとりの頭のかたちに合うよう完全オーダーメイドのヘルメットを作成します。精度の高いヘルメットを使用することで様々な重症度の体位性斜頭症に対して正確な治療が可能です。

短期間で治療可能

赤ちゃん一人ひとりのめざす完成形のヘルメットを作成するため調整が最小限で済み、治療期間2〜6ヶ月と比較的短期間での治療が可能です。

通気性に優れており
清潔に保てる

吸水・速乾性の高いが高く洗える素材のクッションと小さな通気孔により、通気性が高く清潔に使用できます。

豊富なデザイン

13種類以上のデザインがありヘルメット治療を楽しくすることができます。

治療経過はアプリで
いつでも確認

医師とデータを共有しながらヘルメット治療の記録・管理や治療経過を可視化できるアプリにより安心して治療を進めることができます。

治療の流れ

ヘルメット治療の料金

内容 料金(税込)
ヘルメット治療
(医師診察、3D撮影費用、ヘルメット作成)
330,000円

※ヘルメット治療は自費診療となります。

よくあるご質問

Q

赤ちゃんの頭がゆがんでいるように見えます。治療は必要ですか?

すべての頭のゆがみに治療が必要というわけではありません。原因によっては、経過観察でよい場合や、他の対応が必要なこともあります。
治療が必要かどうか、またヘルメット治療が適応かどうかは、診察と頭のかたちの計測をもとに判断します。
まずはお気軽にご相談ください。頭のゆがみの程度を確認できる計測ツールもございます。

Q

対象となる年齢(月齢)はありますか?

ヘルメット治療の推奨開始時期は生後3〜6か月頃です。この時期は頭蓋骨が柔らかく、成長による変化が得られやすいタイミングです。
7か月を過ぎても治療は可能ですが、効果の出方が緩やかになる場合や、治療期間が長くなる場合があります。
また、月齢は「修正月齢(正期産を基準とした月齢)」で判断します。早産のお子さまは、まず「頭のかたち外来」でご相談ください。

Q

頭のゆがみは成長に影響しますか?

頭のかたちのゆがみは、”将来的な見た目の左右差(整容面)”だけでなく、噛み合わせや視力の発達など機能面にも影響することがあります。
気になる場合は、早めのご相談ください。

Q

ヘルメット治療は安全ですか?

ヘルメット治療は、1998年にアメリカで医療機器として承認され、2018年には日本でも厚生労働省により正式に医療機器として認可された、安全性と有効性が確認された治療法です。
締めつけるような構造ではなく、赤ちゃんの頭の成長を促す仕組みのため、脳の発達や頭囲の成長に悪影響を与えることはありません。

Q

副作用はありますか?

ヘルメットの使用により、まれに皮膚の赤み、ただれ、水ぶくれなどの皮膚トラブルが生じることがあります。
赤みが出た場合は一時的に装着を中断し、30分経っても赤みが引かない、水ぶくれがある、皮膚がやわらかくふやけているなどの症状が見られる場合は、すぐに装着を中止しご相談ください。

Q

治療中はどのくらいの頻度で通院が必要ですか?

通常は月に1回程度の通院で、頭のかたちやヘルメットの適合を確認します。
ベビーバンドでの治療期間は2〜6か月(平均3〜4か月)程度で終了することが多く、期間中はご家庭での装着管理が大切です。
通院時には、装着時間や日々の気づきを記録できる専用アプリの活用もおすすめしています。

注意点・リスク・副作用

・皮膚炎(発赤、ただれ)・皮膚の損傷(水疱、剥がれ、出血等)が起きる場合があります。状況に応じて、ヘルメット内部クッションの調整や外用剤の処方などの対応を行います。
・ヘルメット治療は装着時間が長いほど効果が得られるため、23時間程度(入浴やお手入れ等以外)の装着が推奨されています。そのため、装着時間が短い場合、装着方法が不十分な場合は効果が得られない可能性があります。
・治療開始時期や重症度、頭蓋成長や装着頻度等、治療には個人差がありますので、結果的に望まれた頭蓋形状まで治療効果が及ばない可能性があります。